北本市史 通史編 原始

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第2章 豊かな自然と共に

第1節 狩りと採取の縄文時代

縄文人の容貌
古モンゴロイドである縄文人の体型や容貌(ようぼう)はどのようであったろう。草創期(そうそうき)から前期までの人骨はきわめて少なく、不明な点が多い。中期以降の人骨をもとに形質人類学者が復原した彼らの顔立ちは、四角い顔で目が大きく、鼻は高く、口は大きく、従って彫りの深い顔立ちである。歯はすり減っており、毛抜きのような嚙(か)み合わせになっていた。また、体つきは筋肉質であるが、体は比較的小さく、胴体に比して手足が長かった。また、体毛は濃く、彫りが深い顔立ちから猛々(たけだけ)しい印象を持ちがちだが、骨そのものは細くてきゃしゃであり、とくに四肢骨(ししこつ)は繊細(せんさい)ともいえる形態で、たくましい狩人という印象からは遠い。

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