北本市史 通史編 古代・中世

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第5章 関東府の支配と北本

第4節 南北朝・室町期の北本周辺

春日行元と菅谷村           
観応三年(一三五二)九月十八日足利尊氏は、新田義宗らとの合戦での恩賞として春日行元に、足立郡桶皮郷(おけがわごう)内菅谷村(すがやむら)(上尾市菅谷)を給与した(古代・中世No一二五)。『寛政重修諸家譜(かんせいちょうしゅうしょかふ)』によれば、春日氏は藤原北家(ほっけ)の出身で、鎌會時代には御家人として活躍していた武士であった。
また菅谷村の前所有者の丸(まる)氏も、安房国丸御厨(まるのみくりや)(千葉県安房郡丸山町)を本拠地とした丸氏の出であり、春日氏同様御家人であった。幕府崩壊後ともに足利氏に仕えていたが、幕府の政争のさい直義方が敗れ、直義に一味していた丸氏の所領が没収され、尊氏方として功績のあった春日氏に給与されたものであった。

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