北本市史 通史編 近世

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第3章 農村の変貌と支配の強化

第6節 人馬役負担の増大と紛争

2 宿駅と助郷の紛争

宿駅と助郷の関係は、共に協力して荷物の運輸にあたるという共通の目的にあり、いわば「親子同様の間柄」にあった。平常においては伝馬役負担の効率性を求めてその軽減的措置をあみだすが、基本的には伝馬役負担の軽減をめぐる利害関係にあるから、何らかの理由で負担能力の限界を越えたときには、互いに伝馬役を転嫁しあい紛争を起こすのであった。宿駅と助郷との対立は、一つには宿駅と定助郷、二つには宿駅・定助郷とその他の助郷というケースが多い。市域の助郷はどのような理由から紛争に参加しているか見ていきたい。

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