北本市史 通史編 現代

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第1章 戦後復興期の北本

第3節 食糧増産時代の北本

1 農地改革の推進と農村民主化

農地改革の推進
農地改革の基幹(きかん)業務ともいうべき解放農地の買収と小作農家への売り渡しは、昭和二十二年七月二日に第一回目が実施され、以後、完了年の昭和二十六年七月までの間に毎年三月・七月・十月・十二月の四回に分けて処理されていった。解放作業は若干の異議申立によって他市町村なみの苦労は避けられなかったが、それでも総じて順調に進展し、二年問で予定面積四四八.四町歩の九十八パーセントの売渡しを終えている。
農地解放と同時に施行された宅地解放は、昭和二十三年十月二日から翌二十四年三月二日までの間に四回にわたって進められ、合計九.八町歩(約三五〇〇坪)が小作農家の所有するところとなった。交換分合も当初の二年間で可能なものはほとんど解決をみたが、面積的には十一.五町歩と少なく、農業経営の合理化に十分役立つほどの移動量ではなかった。交換実績が不十分だったのは、所有者の土地への愛着と交換予定圃場(ほじょう)間の生産力の差に基づく評価のズレによるものが大きかつたようである。

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