北本市史 資料編 自然

全般 >> 北本市史 >> 資料編 >> 自然

第2章 北本の地質

はじめに
広大な関東平野の北西部に位置する埼玉平野の地下深くには、結晶片岩や片麻岩類を主とした基盤岩が盆状構造をなして発達し、この盆状構造の中に第三紀層や洪積層が厚く堆積している。関東平野各地で、基盤に達するまでの深度は、千葉県飯岡付近で四〇〇メートル、成田でー〇〇〇メートル、松伏付近で一六〇〇メートル、春日部では三〇〇〇メートル、鷲宮付近でー〇〇〇メートル前後、北本付近では数百メートルと予想される。この基盤の形状がすなわち、関東造盆地運動の姿ということになる(図1)。
北本には関東造盆地運動の影響を色濃く反映した地層や、海水面の上昇、下降による河川の侵食・堆積作用を強く受けた地層が発達する。そのうち、洪積世の地層の発達は顕著で、広範囲にわたって厚く堆積分布するが、沖積世の地層の発達は貧弱で、赤堀川流域の沖植低地や荒川沿いの沖積低地、台地を開析する狭長な開析谷にわずかに堆積するにすぎない。

図1 関東平野の地下断面図
(垂直線は深層ボーリング地点、数字は基盤までの深度を示す。)

(桶川市史に一部加筆)

<< 前のページに戻る