北本市史 資料編 自然

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第5章 北本の水

第1節 河川

2 赤堀川と小河川・水路

北本市の北東端を流れる赤堀川は、中川水系(かっての利根川水系)元荒川の支流で、大宮台地の北縁部、鴻巣市下谷付近より南東方に流下して、市東端の朝日地区を経て、桶川市五丁台先東端で元荒川に合流する。流路全長約五キロメートルの小規模な河川である。合流点付近からは綾瀬川を分流して、綾瀬川の水源の一つともなっているが、古来、洪水が頻発して、元禄二年(一六八九)には水除堤が築造された。現在は付近一帯の水田二〇〇〇ヘクタール余りの排水路となっている。
その他の小河川・水路としては、赤堀川の西側にほぼ平行して南東流する谷田堀川と新谷田用水路が存在する。市域の中央部付近には、北本駅東側から南東流して国道十七号線を横断する梅沢水路、西高尾に水源をもち市中央部を南流する江川(勝林水路)、北本駅西側から発して南西に向かって流下し、市南端の公団北本団地先で江川に合流する考戸排水路がある。
市域西側の荒川沿いの高尾~荒井~石戸宿に至る台地には、これを侵食して樹枝状の小谷系がいずれも荒川低地に向かって谷口を開いて発達している。この小谷は台地斜面および谷底からの湧水を源に形成されている。水量は微量であるが、谷地の水田や動植物などの貴重な水源となっている。これらの小河川・水路の水量は不明であるが、今後の水文的調査に期待するところである。

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