北本市史 資料編 原始

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第2章 遺跡の概要

第3節 赤堀川流域の遺跡

上手(うわで)Ⅱ遺跡 (古市場一丁目)
遺跡は台地の平坦面にある。現状は畑で、遺物は五〇×一〇〇メートルの範囲に散布している。とくに当所の大島定次郎氏宅の前の畑には、縄文早期の尖底土器が見られる。そのほか、同前期の繊維土器や歴史時代の土師器(はじき)などが見られる。黒耀石(こくようせき)製の搔器(そうき)も出土している。大島氏の談によれば、数年前、桑の植え込みのさいに付近を掘ったところ、甕が黒色土にかこまれて出たという。
図242・244は、昭和四十六年、分布調査によって採集された遺物の実測・拓影図である。図243の1は縄文早期の土器、2・3・7は同前期の土器、5・8~111は同中期の加曽利E式土器、6は同後期の堀之内式土器である。写真120・図244は黒耀石製の搔器である。

図242 上手Ⅱ遺跡位置図

図243 上手Ⅱ遺跡出土遺物拓影図

写真120 上手Ⅱ遺跡出土掻器

図244 上手Ⅱ遺跡出土掻器実測図

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