北本市史 資料編 原始

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第2章 遺跡の概要

第1節 荒川沿岸の遺跡

中世
城館跡以外はすべて墓地・墓石の類で、集落跡の発見はない。集落跡は近世以降と重なっているのであろう。城館跡としては堀ノ内館跡と石戸城跡が、今も施設の一部を残している。堀ノ内館跡の調査では、江戸時代に描かれた略図に表現されていた堀を確認し、縄張りの一部が明確になるなど、めざましい成果を得た。諏訪山南遺跡から地下式壙(ちかしきこう)が発見され、壙内より骨片・板碑片・陶器片・貝殻片が出土した。貝は腹足類のアカニシである。貝を用いる民俗信仰とつながるのだろうか。地下式壙のそばの竪穴遺から、金泥(きんでい)入り板碑が出土した。この他阿弥陀堂遺跡を代表に、自然埋没したらしい板碑が、ポツポツと出土している。

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