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第10章 民俗芸能・遊戯

第1節 民族芸能

2 各地域の囃子連

(一)系   譜
北本市内の囃子は、江戸時代から行われていた可能性はあるが、伝承では明治初めから二、三〇年ころの間に始まった例が多いようである。
各地区の囃子連が囃子をどこから習得したかについてからみていくことにする。
北原囃子連と北本宿囃子連と上手組囃子連は桶川市上日出谷からであり、下組囃子連は桶川市下日出谷であり、北中丸囃子連は上尾市西門前からである。西門前の場合は、専門の神楽師から習ったという。専門の芸能者という例は、北本宿囃子連が川越の太神楽師から獅子舞を習っていたということにもみられる。石戸宿囃子連は吉見町飯島から習ったという。
北本市内の囃子連は、時期は異なるが、古囃子や祇園囃子から木下流新囃子に切り替えた例が多くみられる。その場合、北中丸囃子連は上尾市西門前の神楽師から習ったのであるが、その他の場合は北本市内の囃子連から習っている。下組囃子連は原組と上手組の囃子連から習い、荒井囃子連と北中丸囃子連は北原囃子連から習っている。囃子連同志の交流があったし、囃子の流派に流行と呼んでもよいような事実があったのである。

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