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第11章 伝説・世間話・昔話・諺

第1節 伝説

8 左甚五郎が一夜で作った大御堂
a かつて、無量寿院の山門のすぐ東に、八間四方もある大きな御堂があった。これは、あるとき左甚五郎が、一夜のうちに三つの大御堂を作ってしまったことがあるが、その一つであった。他に、もう一つどこかの御堂を作り、三つ目に下柏間(現、菖蒲町)の御堂を作っているうちにとうとう夜が明けてしまい、棟(ぐし)ができあがらなかった。仕方無く、道具箱をかけておいたという。
だから、下柏間の大御堂は、箱棟(はこむね)になっていた。現在は、焼けてしまってない。
  ▽話者・・・・・・・木村重雄さん (常光別所大正三年生)
b 左甚五郎作という大堂が、無量寿院とならんであった。厚さが一尺もある草屋根の大きなお堂だったが、葺替えが出来なくなってしまい、笠原の郷地のなんとかいう寺に売ってしまった。屋根は瓦葺きになり、少し形も変わってしまった。
  ▽話者・・・・・・・長谷川憲吉さん(常光別所明治三十八年生)

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