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第11章 伝説・世間話・昔話・諺

第2節 世間話

4 オトカの嫁入り(四)
昔、この辺りから駅にかけては一面林だった。
その杉林の中を夜遅く歩いて駅の方に向かって歩いて行くと、提灯の明かり位の大きさの光が、人間が歩くより早かったり、止まったり、時には消えたりした。これは、狐が大狐になって人をだまかすようになったり、交尾期になると苦しくなってヨロヨロと木立ちの中をさまよい歩き、ロからはく息が人の目には月の明かりでたいそう明るく見えたんだと言う。
  ▽話者・・・岡村金作さん(下石戸上明治三十五年生)

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