北本市史 民俗編 民俗編一覧
第11章 伝説・世間話・昔話・諺
第3節 昔話
18 仕事は弁当働き者の奉公人だったんだがね。あるとき、畑に出かけるとき、おかみさんがでっかい弁当をこしらえてくれ、「これじゃあ、仕事は弁当がやるんだな。」と。一言おおかったんだなあ。それえ聞いてへそまげちゃって、畑へ行って、鍬の柄に弁当しばっておいて、昼寝して帰ってきたって。それで、おかみさんが「やったかあっ。」っていうから、「弁当はやんなかったですね。」って。
うちあたりにも、奉公人がずっと年間いたからね、良くこの話はしたったよ。
▽話者・・・渡辺正蔵さん(宮内大正三年生)