北本市史 民俗編 民俗編一覧

全般 >> 北本市史 >> 民俗編 >> 民俗編一覧

第11章 伝説・世間話・昔話・諺

第3節 昔話

21 弘法も筆の誤り
弘法にも筆の誤りというがね、弘法大師は何を間違ったかというんだあね。豆腐という字と、納豆という字を書きまちがえたんですってね。
豆腐という字は豆が腐ると書くでしょう。豆が腐って糸をひくのは納豆なんですよね。豆腐は納豆のわけなんで、豆を臼でひきわって粉のようになったやつ、この「ご」を、にが塩で集めて、納めて作るんだから、あれが本当の豆を納めた「とうふ」なんで、豆の腐ったのは「なっとう」なんだけど、それを間違って納豆を豆腐とし、豆腐を納豆とした。
これが弘法大師様の一番の失敗なんですってよ。
これもいちごさかえ。
  ▽話者・・・新井宇一郎さん(荒井明治三十六年生)

<< 前のページに戻る