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第6章 衣・食・住

第1節 衣生活

5 仕事着

モモヒキ
男女とも紺無地で作った。形が難しく、裁つには型紙が必要だった。お針が得意だったという大正十三年生まれの女性でも、すでにモンペの時代になっていたので、モモヒキは姑に裁ってもらい、縫うだけは自分でやつたという。足首とひざの下をひもでしばり、ドブッタに入っても動きやすく、ヒールンボ(ヒル)に吸われないようにした。ひもではなく、藁でしばる人もいた。半モモヒキといって、ひざ丈のものもあったが、それは里場から来た人がはいているだけで珍しかった。見なれないせいか、「妙なかっこうだ」と思ったが、半モモヒキだと脚絆が汚れるだけなので洗たくは便利だろうと思ってみていたという。
モモヒキの下には、男はフンドシ、女は腰まきを短かく折ってはいていた。

図5 モモヒキ

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