北本市史 民俗編 民俗編一覧

全般 >> 北本市史 >> 民俗編 >> 民俗編一覧

第6章 衣・食・住

第1節 衣生活

5 仕事着

モンペ
昭和十年代にはかれ始め、戦中をへて戦後はその便利さゆえに女の人は誰れもが「ズボン式モンペ」をはいた。紺無地か、黒か絣で作った。作り方も一通りではなく、はきやすく、格好よくといろいろ工夫した。モンペは一反で二枚できる。はいたときに脇があくとジュバンが見えて格好が悪いので、ひだの寸法には気をつけた。
ズボン式モンペは脱ぎ着がらくで、作り方も簡単、既製品も多い。農作業をするにはとても向いているので今でもはいている人が多い。
昭和の初め、荒井に初めてモンペをもってきたのは村長だった。そのモンペはとても不格好で、村の人たちは大笑いしたものだった。深谷から来る太神楽まわしのモンペのように、裾(すそ)が細く上がダブダブで不格好だった。その後、それを参考にして青年団が新しいモンペを作り太平洋戦争が始まるころには大部分の人がモンペをはくようになっていた。

図6 モンペ


<< 前のページに戻る