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第6章 衣・食・住

第1節 衣生活

5 仕事着

雨 具
雨の日は古くは藁で作ったミノを着た。大正時代になるとショイ夕(着ござ)が使われた。ショイ夕は、二枚のござを合わせその間に油紙が入っていた。新しいものでは油紙のかわりにビニールが入っているものもある。首が入るところが四角に切り取られ、ひもがついている。戦後ゴム合羽になったが、ゴム合羽は蒸れるのでちょっとした雨のときはショイタが便利だった。ショイタは買った。
頭には男女ともすげ笠をかぶった。すげ笠の形は男女で違った。男物は女物より小さく内側に頭の入る輪がついていた。女物は平たく大きかった。買ってきたら自分でひもをつけ、頭があたるところに小さな四角い綿入りぶとんを作ってつけてかぶった。男女とも手ぬぐいをかぶった上にかぶった。男は麦ワラ帽子もよくかぶった。すげ笠も麦ワラ帽子も雨よけ、日よけ両用だった。
雨の日は、裸足だったりタカンバをはいたりした。タカンバは、歯の高さが二寸近くある下駄である。昭和十年ころからコウモリ傘をさす人がではじめたが、その後もしばらくは番傘だった。

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