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第6章 衣・食・住

第1節 衣生活

6 衣類の調達と管理

繕い物
女の冬の仕事は破れた衣服の繕いと着物の裏返し、そして春の野良着の準備だった。十二月から三月ころまでの冬の間を「シモガレ」と言い、繕い物は「シモガレ」までまとめてとっておいた。
初めての年、正月におろして着たもの(新品)を冬にこわして裏返しにする。絹のもの、よそゆきは洗い張り屋に出したが木綿ものの多くは自分で洗い張りをするのが普通だった。「張り板」は嫁入り道具だった。洗い張りした布
で二年目は裏返しにして着物を仕立てる。当時の木綿の着物の模様は裏表同じ縞だったから裏返しても使えた。正月着をこれでまにあわせるうちも多かった。冬の間、女の人は一日中針仕事をしていた。

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