北本市史 民俗編 民俗編一覧

全般 >> 北本市史 >> 民俗編 >> 民俗編一覧

第6章 衣・食・住

第2節 食生活

4 味噌と醤油

その他の調味料とし好品
塩・酢・砂糖などは、桶川などの専売局や商店で買ったが、酢や砂糖はあまり使用しなかった。
昔はエビスビールを飲む人は豊かな人であった。酒屋は桶川などにあり、何か他に用があって桶川に行ったときに一升トックリで買ってきたりした。また、酒が好きな人でも一升びんを買って飲んでいる人はほとんどなく、毎晩の酒を二合くらい子供に買いに行かせて飲んでいたという。酒屋が井戸の水を混ぜて薄くしたような酒もあり、これは一週間もおいておくと、白いものがういて飲めなくなるものであった。また、正月や祭礼などのときに酒はつきもので、たとえば荒井では、夏のギオンにはみこしを担いで各家を回っていたが、このときどの家でも必ず酒を出した。それも一升以下ということはなく、一斗出すことに決まっていた家もあり、出されたものはみんな飲んでしまったので、担ぎ手が酔っぱらってしまって大変であったという。
茶は自家製のものを飲み、たくさん作る家では売ることもあった。

<< 前のページに戻る