北本市史 民俗編 民俗編一覧

全般 >> 北本市史 >> 民俗編 >> 民俗編一覧

第9章 年中行事

第1節 正月行事

6 その他の正月行事

十王飯
一月十六日はジュウォウサマ(十王様)の祭り日である。朝アズキメシ(小豆飯)を炊いて、神様や仏壇にあげ、御斎日といって一日静かに過ごした。夕食にはシラアエを作る。シラアエは、大根、人参を細切りにしてゆであげ、生の豆腐をしぼって混ぜ合わせて、砂糖で味つけする。コンニャクをいれる家もある。この日は十王様の縁日で、十王様が下の山に入るといわれている。正月は一月十五日で終わり、この日は、仏様の日と考えられていたためか、この日までは仏様には何も供えないという家がある。「正月十六日は線香のたてはじめ」といって、この日から仏様に線香を上げることが出来た。それまでは正月気分なので、線香を上げるのは遠慮した。また、「小正月の飾りは十六日の風に吹かせるな」といわれ、十五日に始末した。十六日には、墓に花と水と線香を持ってお参りする。

<< 前のページに戻る