実録まちづくりにかける集団

北本この人 >> 実録まちづくりにかける集団

第1編 何にも勝る体験学習

桜のまち北本
埼玉県北本市は、昔数百種類の桜が咲いていたところといわれている。主に、山桜とエドヒガンの交配種であったようだが、大島桜・里桜・山桜などが咲き競っていたという。
中でも特筆すべき桜として、樹齢八百年といわれている国指定天然記念物「石戸カバザクラ」がある。市の南西部、東光寺の境内にそれはある。遠い鎌倉の時代、源頼朝の弟蒲の冠者範頼に由来すると伝えられており、今も、毎年花を咲かせている。
昔は、渡辺崋山による絵とともに、武蔵の国風土記に紹介されており、立派な枝振りと大きな幹周りは、関東近縁に並ぶものはなかったようである。
大正十二年、三好学博士によって調査が行われ、老大木として天然記念物の指定を受け、福島県三春の滝桜、静岡県借宿の下馬桜、岐阜県根尾谷の薄墨桜、山梨県山高の神代桜とともに、日本の五大桜として位置付けられている。
しかし、寄る年波と台風・落雷などの災難から逃れることもできず、近年では見る影もなく老いさらばえた姿をさらしてきた。

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