北本の仏像

社会3 >> 北本の仏像

Ⅱ 各地区の仏像

2 石戸地区(旧石戸領)

 放光寺

放光寺 石戸宿613 →(寺院詳細)

天台宗。川田谷村(現桶川市)泉福寺末、青龍山梅林院と号し、本尊は不動。境内念仏堂には弥陀三尊を安置する。(『風土記稿』)
石戸宿の街道沿いにあり、現在は無住で当地区の集会所となってぃるが、庫裏も大きく、別に念仏堂を付属していることから推すと、往時はかなり勢力のあった寺であったらしい。


【木造阿弥陀如来及び両脇侍像】

木造阿弥陀如来立像

〔品質〕寄木造、玉眼、肉身部漆箔、衲衣彩色
〔法量〕 (阿弥陀)像 高 81.5 臂 張 25.3 腹 奥 20.0
     (右脇侍)像 高 39.4 (左脇侍)像 高 40.5
念仏堂本尊。中尊は上品下生の来迎印を結び、勢至は合掌し、観音は蓮台を捧げ持ち、共に中腰となって往生人を迎え取らんとする姿を示す。いわゆる迎接形の弥陀三尊と呼ばれるもので、来迎思想が高揚した鎌倉時代以来、彫刻や絵画に盛んに造顕されるようになった形式である。破損がひどく、両脇侍は手先や持物を失ない倒壊寸時の状態にある。その硬化した彫技から推すと、江戸後期頃の製作と思われる。かつては近郷近在の念仏講の本尊として多くの信者を集めたと思われるが、現在は荒廃化が進み、堂内には地蔵や閻魔王などの破損仏が散乱している。

両脇侍像

<< 前のページに戻る