北本のむかしばなし まえがき等

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●小中学生のみなさんへ

北本市教育委員会 教育長 峯尾みねお さかえ


このたび北本市制施行しせいしこう二〇周年しゅうねん記念きねん事業の一つとして、主に小中学生のみなさんを対象たいしょうとした「北本のむかしばなし」の本を作りました。
かつて北本はしずかな農村でしたが、二、三〇年前からは東京に近いこともあって住宅団地が次々と建ち、全国からたくさんの人びとがうつり住んで人口が増加ぞうかしました。そして昭和四十六年には人口三万人あまりの北本市が誕生たんじょうしました。二〇年たった今では、市になった当時にくらべて人口はおよそ二ばいの大きなまちになりました。
今、「ふるさと創生そうせい」といって、自分たちの住んでいる町や村を見直し、住んでよかったというふるさとづくりの運動が全国的に進められています。
北本に生まれ、北本で育ってゆく小中学生のみなさん方のために、むかしから北本につたえられてきたお話、しきたり、遊び、言い伝えなどをお年寄としよりや古い文書もんじょなどから調べたり集めたりして、やさしい文章とゆめのある美しい挿絵さしえを入れてこの本を作りました。
みなさん、中の一ページ一ページをひもといてみて下さい。北本にまつわる興味きょうみ深いお話がたくさんでてきます。あの鎌倉幕府かまくらばくふを開いた源 頼朝みなもとのよりともの弟の蒲冠者 源 範頼かばのかんじゃ みなもとののりより亀御前かめごぜん蒲桜伝説かばざくらでんせつや昔話ばかりでなく、歴史れきし上の事実としてはかならずしも明らかでないものもありますが、北本の地で古くから言い伝えられてきた史話しわや二、三〇年前まではどの農家でもやっていたくらしを伝える話など、わたしたちの先祖せんぞとの深いかかわりを感じさせてくれます。
ふるさとを知る。ふるさとを心で受けとめる。この「北本のむかしばなし」を読んで、みなさんが生まれ育った北本市を「心のふるさと」としてあいし育ててほしいとねがっています。

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