北本市史 通史編 原始

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第2章 豊かな自然と共に

第3節 台地の恵み

低湿地への働きかけ
縄文時代の遺跡は、ほとんどが台地上に位置しているが、海退後に広がり始めた沖積地の平野も時折利用されはじめ、ことに晩期になると台地上だけではなく、低地からも遺物や遣構が見つかるようになる。宮岡氷川神社前遺跡では西側の低湿地からも土器片が出土している。川口市の赤山陣屋跡(あかやまじんやあと)、大宮市の寿能遺跡(じゅのういせき)、桶川市の後谷遣跡(うしろやいせき)は後・晩期を中心にした低湿地遣跡で、多量の人工遣物や自然遺物が出土した。低湿地の積極的利用をうかがわせ、これはすでに水稲耕作が入ってきたことを表しているのかもしれない。

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