北本市史 資料編 自然

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第7章 北本の動物

第2節 北本の水生動物

3 魚類

主要な魚類の解説
ウナギは昔、天然のものがいたが遡上の道を塞がれ、また、水質環境の悪化により、昭和三十年代から少なくなった。しかし、放流をしているため、昭和五十九年頃から増えており、現在では荒川上流の秩父大滝村川又付近まで生活圏を広げている。
モツゴは河川が少し汚染したところに異常に増殖する。荒川、赤堀川、水路、池沼など市内全域に生活している。一般に「クチボソ」、「モロコ」、「ザコ」とも呼ばれている。特に、昭和四十四年頃が最も個体数が多かった。
コイは市内全域に広く分布する。種苗放流したものと天然のものがいる。昭和五十二年頃から増え始め、荒川のコイは秩父荒川村の安谷川合流点付近まで生活圏を広げている。漁師は投網・四ッ手を使って取っている。
ゲンゴロウブナは荒川・蓮沼に多く生息する。北本でもヘラブナと呼ばれ、釣り人に人気がある。琵琶湖の特産種で、昭和三十三年に関東へ移入され、現在では市内各地の水系で増えている。
タイリクバラタナゴはソウギョの種苗に混じて導入され、昭和四十六年頃から急速に生息域を拡大し、赤堀川、水路などに生息する。しかし、最近、水質環境の悪化と河川工事により、産卵対象のカラスガイ・ドブガイが減少したため、個体数は減っている。本種はカラスガイ・ドブガイなどの二枚貝の鰓(えら)に産卵する習性がある。
ナマズは荒川の流れの緩やかな所や蓮沼の砂泥床にすむ。夜間に行動し餌をとる。荒川の中・下流域を中心に生活するが生活圏を広げ、秩父三峯口付近まで分布している。
その他、荒川には下流域を主に生活するハクレン、コクレン、ソウギョ、カムルチーなどが増えつつある。

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