北本市史 資料編 原始

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第2章 遺跡の概要

第1節 荒川沿岸の遺跡

中井二号古墳 (大字高尾字中井)
北袋Ⅶ遺跡の中の一古墳である。発見の経緯その他により、中井古墳とは別に高尾白山古墳の名称で呼んできたが、中井一号古墳とは至近距離に位置しており、当然同一古墳群中の一基であり、名称を変更する。
採集遺物は埴輪(はにわ)片以外は近世の陶片である。
図33の1〜8は円筒埴輪片である。色調は赤褐色を呈している。胎土に砂粒、石粒を含んでおり、10は大形破片で径七ミリのチャー卜粒も含んでいる。焼成(しょうせい)はいずれも良好である。1の凸帯は幅狭く低い。ハケ目の間隔は他に比し幅広である。下端に透孔(すかしこう)の一部が残っている。内面は無文。2〜7は器面にハケ目を縦位に施している。内面は2が横位にハケ目を施文している。3〜7は無文で輪積痕が残っている。8は基底部、内外にハケ目を施している。底面にもハケ目痕がみられる。9・10は形象蛆輪片である。剝がれた下にもハケ日痕がみられる。9の内面は無文で、10の内面にはハケ目痕がある。

写真16 中井2号古墳現状

図33 中井2号古墳出土遺物拓影図

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