北本市史 資料編 原始

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第2章 遺跡の概要

第3節 赤堀川流域の遺跡

南遺跡 (大字北中丸字南)
この遺跡は、北中丸地区中山道の東側で根岸製作所との間にあって、台地背稜部近くに立地している。地形は西から東南へゆるやかに傾斜しており、標高は二〇〜二二メートルである。散布している遺物は、縄文時代中期の土器片や中世の陶器片であるが、みな小片で少量である。良好な水場から数百メートル離れているため、遺構も少ないものと考えられる。いわゆる遺物散布地である。
この遺跡はまだ発掘されていないが、ここから南東へ約三〇〇メートル離れた桶川市境で昭和六十三年、提灯木山(ちょうちんぎやま)遺跡の発掘調査が行われ、旧石器時代の礫群とともにナイフ形石器や角錐(かくすい)状石器、スクレイパー、磨(す)り石などが発見されているいっぽう、縄文時代中期の住居址五軒(加曽利EⅢ式期)、土壙(どこう)数基が発見されている。

図202 南遺跡位置図

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