北本市史 資料編 原始

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第2章 遺跡の概要

第3節 赤堀川流域の遺跡

谷足(やだり)Ⅰ遺跡 (古市場二丁目)
この遺跡は、古市場地区のほぼ中央に位置する。東側逆方向に走る浅い谷筋に沿って立地している。標高は一四〜一五メートルであり、西から東側の低地へ向かってわずかに傾斜している。遺物の散布範囲は八〇×四〇〇メートルの広大な地帯におよぶが、散布状態は極めてうすい。現状は畑地が多いが、宅地化も進んできている。
図245は採集された土器の破片の拓本である。1は太い平行沈線文が走る加曽利E土器で、非常に薄手である。2は土師器の坏(つき)の底部の破片で、糸切痕がついている。散布している遺物や地形及び近接する上手(うわで)遺跡の状況などから判断すると、かなり多くの住居址が散在している複合遺跡ではないかと考えられる。

図245 谷足Ⅰ遺跡出土遺物拓影図

図246 谷足Ⅰ遺跡位置図

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