北本市史 資料編 近世

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第4章 寺院と文化

第1節 寺院

近世村落は共同体的結合・慣行の強い社会であったが、その基底をなしているものの一つに氏子集団・講組織などがあげられている。市域において社寺の祭祀組織・祭礼等について資料の発掘により、その面から村の歴史が明らかにされることが期待されたが十分でなく、残念ながら民俗調査の結果にまちたい。
本節には寿命院については朱印状(資料205・206)と本堂再建にかかわる勧化帳(資料207)を取りあげた。とくに勧化帳では堂宇の再建と地域との関係を具体的に知ることができる。本宿の厄除不動尊安置の由来(資料210)などは当時の人々の宗教的心理、宗教心を知るうえで興味あるものである。このほか、真福寺什物帳(資料208)と深井村薬師堂棟札(資料209)をのせた。
明治初年の廃仏毁釈を境にして、社寺は大変貌をとげたが、江戸期の社寺の概要については、『新編武蔵風土記稿』に詳しいので、紙面の都合上そちらに譲りたい。

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