北本市史 資料編 近代

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第1章 政治・行政

第1節 近代行政のはじまり

6 自由民権

35 明治二十二年(一八八九)六月 鴻巣町末広亭埼玉俱楽部政談演説会
                     (埼玉自由民権運動史料)
●又 同県下北足立郡鴻巣町末広亭に於て一昨四日正午より政談演説会を開けり、出席弁士ハ三島信之助・川上参三郎・斎藤珪次・宮崎鑑三郎其他高橋安爾・辻村共二郎・小久保喜七の諸氏にて、又学術演説もありたり聴衆ハ無慮六百有余名にて感動を来たし拍手喝釆の声堂外に溢れたり、午後三時頃に至りてハ門前に至る迄立錐の地を余さず中にハ鞋懸にて二三里の遠方を態々来りたるものありしが後れて入場する事を得ず空敷帰りたるハ最も気の毒に見受たり、別けて小久保喜七氏の憲法講義と題したる学術演説八国会議員撰挙の件を尢も愉快に痛論したれば満場の喝釆実に甚敷ヒヤ\/の声殆んど弁士の声を遮るに至れり、当日ハ山川善太郎・荒川高俊・林包明の三氏も出席の筈なりしが掛違ひの廉ありて不参せしハ遣憾なりし、同会に尽力せし有士ハ西崎町太郎・中島常三郎・西崎利助・橋本岩夫・金子竹次郎・同佐平・島田猪之助・中島市平・金子真太郎・同源左衛門・島田菊松・中島嘉一郎・荒井縫之助・島田小兵衛・同音次郎・谷口芳之助の諸氏なりと、且つ又本月下旬再び東京弁士十数名を聘し一大政談演説会を開くと云ふ
 (明治二十二年六月六日 絵入自由新聞)

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