北本市史 資料編 近代

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第2章 産業・経済

第2節 近代産業の発展

5 石戸トマト

146 昭和三年(一九二八)九月 知事の石戸トマト視察
  (『東京日日新聞』昭三・九・ 一三)
  宮脇知事一行
   トマト視察
本県北足立郡石戸村のトマトは目下出盛りで一日数十貫の生トマトの産額をあげてゐる、農家の副業奨励の目的で数年前初めた同村のトマトは、その製品トマトクリーム・ピクルが本年春済南事変の際陸軍省の用達となって出征軍人の食糧に使用されて非常な成績をあげてから、各方面に販路を拡張し最近では支那・南洋に輸出され、英・独・仏・日・墺の諸国へは見本を送り好評を博し国際商品として成果を挙げてゐる、これが反作は普通作で反当り千貫から千五百貫に及び、百円から百五十円の収入が確実に得られるので農家の副業として最も時代に適してゐるといふ折紙をつけた。県当局もこの成績に気乗りし、七日にはわざ〱宮脇知事が視察するなど将来は県として大々的に奨励する方針であると

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