第2章 産業・経済

第3節 戦時下の農業

160　昭和十九年（一九四四）一月　北本宿村農業会設立委員会規則
　　(下石戸下長嶋元重家文書)
　　北本宿村農業会設立委員会規則

第一条	北本宿村農業会設立委員会（以下委員会卜称ス）ハ農業団体法第八十七条ノ規定ニ依り埼玉県知事ノ任命スル設立委員ヲ以テ之ヲ組織シ、北本宿村農業会ノ設立ニ関スル事務ヲ処理スルモノトス
第二条	設立委員長ハ委員会ノ事務ヲ総理シ委員会ヲ代表ス
	設立委員長事故アルトキハ其ノ指名スル設立委員其ノ職務ヲ代理ス
第三条	設立委員長ハ会議ノ議長トナリ議事ヲ整理ス
第四条	委員会ノ議事ハ出席セル設立委員ノ過半数ヲ以テ之ヲ決ス
	可否同数ナルトキハ議長ノ決スル所ニ依ル
第五条	委員会ノ会議ハ之ヲ秘密トス、但シ設立委員長差支ナシト認ムル事項ニ付テハ之ヲ公表スルコトアルベシ
第六条	会議ニ於テ発言セントスル者ハ議長ノ許可ヲ受クベシ
第七条	設立委員長ニ於テ必要アルト認ムル時、又ハ会議ニ於テ議決シタル時ハ、設立委員ニ非サル者ノ出席ヲ求メ其ノ説明又ハ意見ヲ聴クコトヲ得
第八条	議事録ハ委員会書記之ヲ作成ス
第九条	本則ニ定ムルモノノ外必要ナル事項ハ設立委員長之ヲ決ス
	信用組合資金計画書作成ニ就テ
一、	資金計画書作成並提出ニ関スル事項
	施行規則第十一条ノ二ノ規定ニ依り信用組合ハ、毎年四月一日ヨリ九月三十日一一至ル期間及十月一日ヨリ三月三十一日ニ至ル期間毎ニ資金計画書ヲ作成シ、四月十五日及十月十五日迄一一地方長官ニ差出スコト
	信用組合ハ前項ノ規定ニ依り差出シタル資金計画書ニ著シキ変更ヲ加ヘタルトキハ、遅滞ナク資金計画変更書ヲ地方長官ニ差出スコト
	資金計画書ニハ左ノ事項其ノ他資金調達及運用ニ関スル事項ヲ記<スルコト
	一、貯金ノ種類及利率ニ関スル事項
	二、貸付金ノ種類及利率並ニ手形割引歩合ニ関スル事項
	三、貯金ノ払戻ノ準備ニ関スル事項
	四、事業上ノ余裕金ノ管理運用ニ関スル事項
	計画書様式省略
二、	貯金ノ払戻ノ準備ニ関スル事項
	施行規則第十一条ノ三ノ規定一一依リ貯金総額ノ十分ノー以上ノ金額ヲ貯金ノ払戻ノ準備ノタメ「払戻準備貯金」ノ名称ヲ附シ、信用組合聯合会へ預入ルルコト
	尚規定ノ定ムル所ニ依り貯金ノ払戻ノ準備トシテ産業組合中央金庫へノ貯金、郵便貯金法ニ依ル貯金又ハ国債証券トシテ管理運用スルコトヲ得ルモー応系統機関ヲ利用セラレタキコト
	毎月十五日現在ノ貯金総額ー一依リ払戻準備貯金額ヲ管理スルコト」
	附則第三項ノ規定ニ依り昭和十六年四月一日以後ハ必ス貯金総額ノ十分ノ ー以上ヲ「払戻準備貯金」等ノ方法ニ依リ施規（施行規則）第十一条ノ三ノ規定ニ拠ルへキコ卜、若シ特別ノ事由アル場合ハ地方長官ノ承認ヲ受クルコト
三、	事業上ノ余裕金ノ管理運用一一関スル事項
	施行規則第十一条ノ四ノ規定ニ依り事業上ノ余裕金ノ管理運用ハ左ノ方法ニ依ルコト
	一、現金ノ所有
	二、郵便貯金法一一依ル貯金
	三、国債証券ノ所有
	四、信用組合聯合会又ハ産業組合中央金庫へノ貯金
	五、銀行へノ預金又ハ信託会社へノ金銭信託
	六、国債証券以外ノ有価証券ノ所有
	第五及第六ノ方法ニ依り管理運用スル金額ノ合計額ハ、地方長官ノ承認ヲ受ケタル場合ヲ除クノ外第四ノ方法ニ依り管理運用スル金額ノ二分ノ一ヲ超ユルコトヲ得サルコト、此ノ場合ニ於テハ貯金又ハ預金ニシテ其ノ払戻ニ付期限ノ定メナキモノハ之ヲ貯金又ハ預金ヨリ除外シテ計算スルコト、附則第四項ノ規定ニ依り第五及第六ノ合計額卜第四トノ額ノ比率カ制限ヲ超ユル場合ハ経過規定（昭和十六年十一月三十日迄）アルモ、改正ノ趣意ヲ考慮ノ上可及的速ニ上級系統機関ヲ利用シ産業組合金融ノ統制上遗憾ナキヲ期スルコト
四、	貯金利率ニ関スル事項
	地方金利ノ平準化ヲ図ルタメ協定利率ヲ厳守スルコト