第3章 北本の教育

第1節 近代教育の成立

170　明治十一年（一八七八）三月　学校新築につき二か村約定書
　　（荒井　矢部洋蔵家文書三六）
　　約定書
学校新築及五ヵ村城ケ谷堤圦樋営繕ノ義ニ付、弐ヵ村協議ノ末確定ノ定約、左ノ如シ
　　第一章
　　第一条
一従前高尾学校聯合ノ義ハ高尾・荒井・原馬室ノ三ヵ村タリ、然ルニ此度原馬室村ニ於テ聯合ヲ分離セリ、因之高尾・荒井弐ヵ村ハ永久聯合シテ校舎新築ヲ約ス、於之資本金ハ両村夫々有志ノ者一個金五円宛ノ出金ヲ募り不日建築着手可致事
　　第二条
一学校敷地用材ハ高尾村氷川上知官林御払下ケ予テ願中ノ処未タ御沙汰無之ニ付、敷地ハ両村便宜ノ場所ヲ

　高尾村字鐘附面
　　　　　　　　　借地シ建築可致事
　荒井村字宮ノ前ノ内

但、校舎用地ハ御公布ニ基キ凡五百坪ト確定ノ事
　　第三条
一校舎建坪凡六拾坪ト定メ普ト請仕用ハ微細ノ仕用帳ニ記載シ夫々見積り相立、最寄工職ヲシテ投票ノ上渡シ方不都合無之様注意可致事
　　第四条
一普請担当ノ義一村壱名宛立会、諸費受払等不明瞭ノ義無之様可取計事
　　第五条
一学校名称ノ義ハ今般精撰ノ上改称可致事
　　第六条
一官林御払下ケ相成候節ハ、木代上金方並該事ニ関スル条件ハ弐ヵ村申合取扱司申事
　(中略)
右各条決定候ニ付、為後鑑連署為取替置候也
　明治十一年三月廿二日
　第拾七区足立郡荒井村
　戸長　　矢部　長作㊞
　副戸長　矢部　祐造㊞
　同　　　新井庄三郎㊞
　同　　　福島平左衛門
　惣代人　新井保五郎㊞
　同　　　新井柳蔵
　同　　　矢部甚右衛門㊞
　同　　　遠藤角左衛門㊞　
　第拾七区足立郡高尾村
　副戸長　金子清兵衛㊞
　同　　　鈴木彦兵衛㊞
　同　　　天沼　栄作㊞
　同　　　今井　幸七㊞
　同　　　新井善左衛門㊞
　同　　　新井　欣作㊞
　惣代人　金子　広吉㊞
　同　　　大畑　直吉㊞
　同　　　谷口　栄吉㊞
　同　　　田島鐘三郎㊞
　同　　　新井彦五郎㊞
　同　　　井上　仙吉㊞
　同　　　新井　理作㊞