北本市史 資料編 近代

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第3章 北本の教育

第2節 近代教育の発展

4 通俗教育の普及
通俗教育とは、明治後期から行なわれるようになる国民強化運動のことであり、青年の思想善導に重点がおかれていた。その具体的方法には、通俗平易な図書をもって行なう読書修業があった。北足立郡では巡回文庫を設立して、青少年の啓蒙に資した(資料200)。この動きは、大正期に民力涵養運動と結びつき、図書館の設置運動へと発展する。資料202は、県立図書館が図書館未設置の町村に、その設立促進を目的として林間図書館を開催するというものである。
図書館設置に関しては、明治後期から通俗教育や地方改良運動の一環として盛んになるが、大正期では民力涵養運動の一つとして、図書館の設置運動が一層促進される。資料202は、その一例で、林間図書館を通じて、各町村の青少年の読書欲をもりあげて、その気運を高めようというねらいであった。
また、この時期に村民の思想善導を目的として、各地で、講話が開催された、資料201は、石戸小学校において通俗講話会が行なわれた様子を示すものである。

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