北本市史 民俗編 民俗編一覧

全般 >> 北本市史 >> 民俗編 >> 民俗編一覧

第1章 生活の場と民俗概観

第1節 北本の位置と自然

北本市は、首都東京から四五キロメートル圏の埼玉県のほぼ中央部(東経一三度三二分、北緯三六度一分)に位置している。北及び東は鴻巣巾、南は桶川市、西は荒川を隔てて比企邯吉見町・川島町に接し、東西五.八キロメートル、南北五.三キロメートル、総面積一九.六三平方キロメートルを有する。東京都上野駅から高崎線で五〇分、さらに国道一七号線が高崎線に並行しており、交通の便に恵まれ、雑木林の点在する武蔵野の面影を残した、緑豊かな住宅都市として近年発展している。

写真1 武蔵野の面影を残す雑木林のようす

市域は大部分が、埼玉県東部に広がる洪積台地である大宮台地の北端にあたり、畑地が卓越し山林もかなり多い。市の西部の高尾・荒井・石戸宿付近の標高は三〇メートルに及び、大宮台地の最高点にあたっている。この高度は、南の桶川市川田谷まで続き、南の桶川市と北の鴻巣市とはおなじ台地で連続している。市域は概ね平坦地であるが、市の中央部の北本宿付近では二五メートル、さらに古市場付近では一五メートルと高度を下げ、北東方向にゆるく傾斜している。西部の荒川低地の高度は一五メートルで、火山灰性の関東ローム層におおわれた西部台地は解析谷が発達し、複雑な地形を形成している。赤堀川及び荒川の河川流域の東西の低地は、元荒川と荒川(旧入間川)によって堆積した沖積層土からできている。この地域は肥沃な水田として活用されたが、また反面水害を受けやすく、沿岸の中丸・石戸に影響が見られた

図1 北本市の地形

写真2 駅西口付近の商店街(中央)


<< 前のページに戻る