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第10章 民俗芸能・遊戯

第3節 遊戯

2 女の子の遊び

キシャゴ
おはじきのことをキシャゴという。キシャゴを使った遊びにも何通りかあった。
「あてっこ」という遊びは、何人かの子どもがそれぞれの手の中にキシャゴを隠しジャラジャラさせる。その音を聞いて、全員のキシャゴの合計の数をピタリと当てるとそのキシャゴが全部もらえた。
「いっすんぱ一」というのは、みんなが数個のキシャゴを出し合い机の上など平らな所にばらまく。その中の二つを選び、その間に指を通してからもう一方をはじき、「いっすんぱ一、にすんぱ一・・・・・ 」といいながら当てていく遊びである。
「くにとり」というのは、桜の木の下でやることが多かった。まず、地面に適当な大きさの円をかく。それをいくっにも小さく分割し、キシャゴをはじいてとなりの地域に入れていく。うまく入ると境界線を消して、そこを自分の国にすることができる。それを繰り返し、国を広げていった。
また、「おっぽり」という遊びは、たて二~三メートル、横ニ〇~三〇センチメートルの長方形をかく。一人ずつキシャゴを投げ、枠内で遠くに飛んだ順に順番を決める。その次に、いくつかのキシャゴをまとめて投げ、逆に回って枠の中に入らないようにしてキシャゴを拾う。拾えたのは自分のものにすることができた。拾えなくなったら残ったキシャゴを集め、次の子が同じことを繰り返した。

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