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第11章 伝説・世間話・昔話・諺

第1節 伝説

18 耳   塚
      宮内
a 宮内の大島武治家に伝わる話で、話者が子どものころ大島家のお婆あさんに間いた話である。
豊臣秀吉の朝鮮出兵の時、大島将監の取った耳は雑兵のものばかりだったので恩賞にあずかれなかった。そこで捨て場に困りここにうめてしまった、という。
場所は、現在の野球場の辺りだという。
  ▽話者…新井恒治さん(高尾大正十五年生)

b 話者が子どものころ、今の宮内の野球場の東の辺りに、ちよつとこんもりしたぼっちが一つあって、祟りがあるぞ、怖いぞなどといわれていた。せいぜい数坪くらいの小さいもので、これは耳塚だ、と聞いていた。
昔、大島武治家の先祖が戦に行き、敵の首をとり証拠に耳を切りとり持ち帰った。のち、その耳を埋めた所だという。
  ▽話者・・・黒沢政之助さん(宮内昭和八年生)

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