第12章 民俗の変化と変貌

第2節 人生儀礼

アシイレをした理由
アシイレをしたと回答したもの(七三人)を一〇〇として、比率の高いものからあげると、第一位が結納から御祝儀まで間があったので(三八.五％)、第二位が家風にあうかどうかみた(二九.九％)、第三位が年まわりが悪かったので(九.六％)である。
①結納から御祝儀まで間があったので　地区別で比率が最も高かった地区は、下石戸上地区と本町地区で共に一〇〇％である。三位が本宿・北中丸地区(六六.四％)である。世代別では、明治三.九、大正七.五、昭和八.六％となっている。
②家風にあうかどうか見た　地区別で比率が最も高い地区は、公団地区(一〇〇％)、二位が下石戸下地区(六〇.二％)、三位が同率(五〇.〇％)で、東間地区と石戸宿地区である。世代別では、明治十一.八％、大正二.七％、昭和四.九％となっており、足入れの主目的が、古くは家風に合うかどうかを見るものだったが、しだいにその他の理由に変ってきたものと思われる。
③年まわりが悪かったので　地区別で比率が最も高い地区は、下石戸下地区(十九.九％)、二位が深井・宮内地区(十八.四％)、三位が荒井・高尾地区(五.九％)である。上記一位から三位以外の地区はすべて比率ゼロである。世代別では、明治三.九％、大正〇.七％、昭和一.八％となっている。