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第12章 民俗の変化と変貌

第1節 社会生活

クミアイのつきあい
クミアイのつきあいで現在行われているものを、比率の高い順にあげると次のようになる。
第一位が回覧をまわす(九二.三%)、第二位が葬式の時の手助けをする(八九.三%)、第三位が病気見舞いをする(八四.四%)、第四位が出産に祝いをとどける(八〇.一%)、第五位が結婚の祝いをくばる(六四.五%)、第六位が引っこしした時あいさつする(五三.七%)、第七位が旅行した時みやげをくばる(ニ七.四%)などとなっている。
①回覧をまわす 班やクミアイのつきあいとして、地域をとわずよく行われているもので、地区別で実施率が最も高い地区は、東間地区と北本地区で一〇〇%である。三位は荒井・高尾地区(九五.八%)である。実施率の最も低い地区は、本町地区(八〇.〇%)、低い率二位は公団地区(八一.〇%)である。
②葬式の時の手助けをする 地区別で実施率が最も高い地区は、本宿・北中丸地区で一〇〇%である。二位は同率で二地区ある。東間地区と深井・宮内地区であり、共に九五.七%を示している。実施率が最も低い地区は、公団地区(十九.〇%)、低い率二位は本町地区(六六.七%)であり、転居率の高い地域ほど実施率が低い。
③病気見舞いをする 地区別で実施率が最も高い地区は、本宿・北中丸地区で一〇〇%である。二位が石戸宿地区(九二.六%)、三位が下石戸上地区(九〇.三%)である。実施率が最も低い地区は、公団地区(三八.一%)、低い率二位は本町地区 (四六.七%)である。
④出産に祝いをとどける 地区別で実施率が最も高い地区は、荒井・高尾地区(九〇.三%)、二位が石戸宿地区(八八.九%)、三位が本宿・北中丸地区(八七.八%)である。実施率が最も低い地区は、公団地区(十九.〇%)、低い率二位は本町地区(二〇.〇%)である。
⑤結婚の祝いをくばる 地区別で実施率が最も高い地区は、荒井・高尾地区(八一.九%)、二位が石戸宿地区(七四.一%)、三位が北本地区(七三.三%)である。実施率の最も低い地区は、本町地区(六.七%)、低い率二位は公団地区(九.五%)である。
⑥引っこしした時あいさつする 引越した時のあいさつまわりは、クミアイ、班のつきあいとして最も基本的なものであり、五三.七%という低率は解(げ)せない数字である。地区別で実施率が最も高い地区は、下石戸下地区(六九.二%)、二位が本町地区(六六.七%)、三位が荒井・高尾地区(六二.五%)である。実施率の最も低い地区は、石戸宿地区(二五.九%)、低い率二位は下石戸上地区(四一.九%)、低い率三位は本宿・北中丸地区(四六.三%)である。
石戸宿地区、下石戸上地区は最も転居率の低い地区であり、転居が少ないことが、引越しのあいさつをするの率の低さにつながったものと思われる。従って転居したらあいさつ回りすべきものかどうかとの設問とは別の数字が表れたものと思われる。
⑦旅行した時みやげをくばる 地区別で実施率が最も高い地区は、本宿・北中丸地区(四一.五%)、二位が荒井・高尾地区(四〇.三%)、三位が下石戸下地区(三三.三%)である。実施率の最も低い地区は、本町地区(〇%)、低い率二位は東間地区(八.七%)、低い率三位は公団地区(十四.三%)である。

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