北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第12章 民俗の変化と変貌

第3節 信仰

初  詣
初詣にはどこの神社へ行くか。比率の高い順に、第一位が地区の氏神(五八.六%)、第二位が石戸の大師様(十七.四%)、第三位が市内の神社(九.二%)、第四位が県外の神社(八.四%)、第五位が県内の神社(六.九%)、第六位が解脱会(三.八%)などとなっている。
①地区の氏神 地区別で比率が最も高い地区は、東間地区(八七.〇%)、二位が北本地区(七三.三%)、三位が荒井・高尾地区(七〇.八%)である。比率の最も低い地区は、本町地区(〇%)、低い率二位は公団地区(四.八%)である。この二地区を除くと、いずれも五〇%以上となっており、地区の氏神とのつながりの強さを示している。世代別では、明治五九.二、大正六三.七、昭和五四.〇%となっている。
②石戸の大師様 地区別で比率が最も高い地区は、公団地区(三三.三%)、二位が石戸宿地区(二九.六%)、三位が下石戸上地区(二九.〇%)である。比率の最も低い地区は、東間地区(〇%)、低い率二位は本宿・北中丸地区(九.八%) である。公団地区の比率が高いが、地理的に近いこともあって、他地区における氏神的感覚でお参りしているのかもしれない。世代別では、明治十.五、大正十九.九、昭和十九.〇%となっており、賑やかな地区をこえた厄よけの祭りが移住者や若い世代に受け入れられていることを示している。
③市内の神社 地区別で比率が最も高い地区は、下石戸下地区(十七.九%)、二位が東間地区(十七.四%)、三位が本町地区(十三.三%)である。世代別では、明治六.六、大正八.二、昭和j十一.〇%となっている。
④県外の神社 地区別で比率が最も高い地区は、公団地区(二三.八%)、二位が北本地区(十六.七%)、三位が東間地区(十三.〇%)である。比率の最も低い地区は、下石戸上地区(〇%)、低い率二位は下石戸下地区(二.六%)である。公団地区と北本地区は移住率が高く、東間地区は昭和生まれの比率が高い。北本地区は自営者の多い町場である。このような要素が県外の神社への初詣につながるのであろう。世代別では、明治九.二、大正四.八、昭和十一.七%となっている。
⑤県内の神社 地区別で比率が最も高い地区は、本町地区(二〇.〇%)、二位が公団地区(十九.〇%)である。比率の最も低い地区は、下石戸下地区(二.六%)、低い率二位は荒井・高尾地区(二.八%)である。地区的には、前項と同様の傾向を示しているが、公団地区は県外ついで県内の順であるが、本町地区は県内が第一位である。世代別では明治三.九、大正四.八、昭和九.八%となっている。
⑥解脱会 地区別で比率が最も高い地区は、本宿・北中丸地区(十七.一%)、二位が下石戸下地区(七.七%)、三位が北本地区(六.七%)である。荒井・高尾地区、東間地区・本町地区・下石戸上地区などでは比率ゼロである。世代別では、明治十.五、大正二.一、昭和二.五%となっている。

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