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第12章 民俗の変化と変貌

第1節 社会生活

緊急の連絡
死人や急病人が出た場合、まずどこの家に知らせるか。全体の順位は、第一位が両どなり(三九.一%)、第二位が本家・分家(二六.六%)、第三位が班やクミアイの班長(十九%)、第四位が職場の人(〇.三%)となっている。
①両どなり 地区別で比率が最も高い地区は、下石戸下地区(五九.〇%)、二位が深井・宮内地区(四八.九%)、三位が下石戸上地区(四五.二%)である。比率の最も低い地区は、東間地区(四.三%)、低い率二位は公団地区(十九.〇%)、低い率三位は石戸宿地区(二九.六%)である。昔から居住している農家世帯の多い地区ほど、両どなりとのつき合いが濃いといえる。
②本家・分家 地区別で比率が最も高い地区は、石戸宿地区(四八.一%)、二位が本町地区(三三.三%)、三位が荒井・高尾地区(三〇.六%)である。比率の最も低い地区は、北本地区(十.〇%)、低い率二位は公団地区(十九.〇%)、低い率三位は下石戸上地区(十九.四%)である。
③班やクミアイの班長 地区別で比率が最も高い地区は、東間地区(三九.一%)、二位が北本地区(三三.三%)、三位が本宿・北中丸地区(二六.八%)である。比率の最も低い地区は、本町地区(六.七%)、低い率二位は公団地区(九.五%)、低い率三位は下石戸下地区(十.三%)である。
④職場の人 公団地区(四.八%)以外のすべての地区が比率ゼロである。葬儀に占める職場の比率が高くなってきてはいても、葬式は依然として班などの地域社会を中心に執(と)り行われる行事だからであろう。

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