第2章 社会生活と親族

第2節 村の中の区分とつきあい

2　クミアイと近隣のつきあい

下石戸上、下
久保新田の中に、旧来のクミアイが四組ほどある。クミアイの家で葬式があると、他の家は手伝いにいく。子どもが生れたとか、一週間以上入院したとか、火事などはクミアイ並びに近所の家はお祝いやお見舞いをする。葬式の穴掘りは久保で二人ずつの交代である。
原(第三地区自治会)の嫁を迎えた家では、自分の属する班(自治会組織の一つ)内の家を嫁の紹介のためにまわる。昔は原は全体で五〇軒位だから区長が案内して全戸を回った。各班毎に回るようになったのは終戦後のことである。