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第2章 社会生活と親族

第1節 村のあらまし

3 村と鎮守

かって、多くの村には鎮守が祭られていた。村人が同じ氏子となって一つの神霊を祭る事はその村の結束を強めるものであった。祭り事に集まる機会がそのまま村運営の場であったこともある。祭祀と村の政治が結びついていた時代が長かったのである。
「風土記稿」(『新編武蔵国風土記稿』)、「郡村誌」(『武蔵国郡村誌』)をみれば、江戸時代後期から明治期にかけての、近世村の鎮守の様子を見る事ができる。
表4
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近世村名「風土記稿」
による“鎮守”
「郡村誌」
による“村社”
「風土記稿」
による“民戸”
「郡村誌」
による“戸数”
下石戸上村氷 川 社氷 川 社60800(80?)
下石戸下村氷 川 社八雲社(平社)79
石戸宿村天 神 社天 神 社105145
高 尾 村氷 川 社氷 川 社160185
荒 井 村牛頭天王社須 賀 社68111
東 間 村浅 間 社浅 間 社5855
本 宿 村天 神 社天 神 社(記載なし)44
上深井村氷 川 社氷 川 社4859元禄のころ二分し、維新のころ合併(郡村誌)
下深井村
上宮内村氷 川 社氷 川 社3060元禄のころ二分し、維新のころ合併(郡村誌)
下宮内村27
山 中 村八 幡 社第六天社1713
古市場村稲荷氷川合社伊奈利社2026
上中丸村氷 川 社氷 川 社55127正保以前二分し明治8年合併(郡村誌)
下中丸村氷 川 社50
別 所 村(記載なし)白山社3033
花野木村稲 荷 社伊奈利社1312
この表に現われている状況を頭に置きながら、現在の祭祀の様子を簡単にたどって村のまとまりを見ていこう。

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