北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第2章 社会生活と親族

第4節 村の中の諸集団

4 婦人の集団

婦人たちも村の中で集団を持った。やはり伝統的なものと歴史的な契機から作られたものとある。
まず伝統的な例では、石戸宿の婦人たちが仲間を作っていた観音講をあげることができる。中山村(現川島町)の正直の観音様や馬室の観音様におまいりしたという。女の講とも産泰講ともいった。二月二十一、二十二日には仲間の家に集まった。このような例は多くの村に見られたものである。
一方、婦人会の組織は戦後も盛んに活動したが、その発生は戦前の大日本連合婦人会に遡る。太平洋戦争中に大政翼賛会の一翼に組込まれたが、終戦と共に解散させられ、戦後は民主的な婦人組織として再出発した。
婦人会の活動について詳しい調査ができなかったが、石戸宿では、料理の識習、衣料の販売などをしたという。村内のレクリエーション活動にも活躍しており盆踊りなどを主催していた。石戸宿では八月十四、十五日に放光寺で踊ったという。
深井でも盆踊りの話が聞けた。中央で習って来て村では婦人会が先棒でおどったものだという。また敬老の日などに老人をいたわったりした。姑が年を取ると嫁と代わる。また子供が小さいうちも出られなかったという。

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