北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第2章 社会生活と親族

第4節 村の中の諸集団

5 代参講

東   間
東間は内部が十ニ部落(東間新田)、十三部落(下組)、十四部落(上組・中組)に分れている。
榛名様は作物の神様だといい、昔は十二、十三、十四部落で一緒に行っていた。雨が降らない時は雨乞いに行った。平年は代参講をして、何年かに一度はお神楽を上げた。請けて来たお札は、杉の葉を差した竹の棒に付け畑に差した。これは嵐除けになるといった。
石尊講は十四部落つまり昔の上組中組が一緒で行った。七月二十六日から燈籠を立てた。上と中とで一年交代で立てた。立てる日は神主を呼んで祈禱がある。今は七月中に皆の都合の良い日を選んで、午前中は美化運動と称し、掃除をする。午後区長を中心に懇親会になる。会費を取って、手打ちウドンをつくる。出るのは各家一人の建て前で、男でも女でも良い。昔は石尊講までの内に代参をしたというが、その事を知っている人はもう少ない。
十三部落(下組)は、昔は十七歳になると大山に登ったという。石尊さんは出世の神様という。七月十五日を山開きといい、農家が回わり持ちの宿に集まってウドンを打って飲み食いした。昔は縄を家々に回して、お金をそれに縛りつけて各戸からお金を集めた。代参者がそれを阿夫利神社に届けた。東間新田(十二部落)ではコノ大山講をお精進といった。石尊さんの燈籠は神社に立てたが、その以前はその年宿をする家に立てた。

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