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第3章 農業と川漁

第1節 畑と畑作物

2 畑作物

(二)作物と畑
大 豆
これもクロマサの湿気がある畑の方ができが良い。『武蔵国郡村誌』をみても、荒川沿岸の石戸宿・下石戸上・荒井・高尾などはかなりの生産高となっている。石戸宿ではシタノヤの畑でいい大豆ができたといい、荒井では一町の畑があれば半分くらいは大豆を作ったこともあり、自家用の味噌・醤油に使うだけでなく、大釜でゆがいてから土間で三日間程干し、畑の麦作の肥料にしたこともあるという。東間など台地上の地区では、ホウゾウ(コガネムシ)がたくさん出て葉を喰われてしまうこともできが悪い理由だという。
八十八夜ころに種子を蒔いて、十月末か十一月初めに収穫となった。畑からこぎとってきて干し、乾燥したところをクルリ棒などで叩いて豆を落として取った。

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