北本市史 民俗編 民俗編一覧
第3章 農業と川漁
第6節 川漁と狩猟
1 川漁
(3) 筌漁ドジョウウケ
径四寸・長さ一尺ほどでコシタ一枚のドジョウトリの筌である。用水堀や田に掛け、流れを下るドジョウを待ち受けてとるので、餌は入れる必要はなかった。夏は用水にかけて、流れを下るクダリのドジョウをとった。また、霜が降る時期になるとシモクダリといって、田のドジョウが下るので、流れに落差があるような田の水が落ちるところに、ドジョウウケを掛けた。なお、近年は金網で作ったドジョウウケが使われている。
写真38 ドジョウウケ
写真39 金網のドジョウウケ