北本市史 民俗編 民俗編一覧
第3章 農業と川漁
第1節 畑と畑作物
2 畑作物
(二)作物と畑畑作では麦の後にサツマイモやオカブを作り、その後に再び麦を作るといった具合いに輪作が基本になっている。また、トマトなどの野菜類はイヤ地といって、毎年同じ畑に作ると収穫量が減ったり病気が出やすくなるなどのことがあり、作物によっては畑を換える必要がある。こうしたことを常に念頭に入れながら行われるわけだが、さらに各作物には必ずといっていいほど土質との相性がある。相性が悪い畑で作った作物は、収穫量が少なかったり、味が悪かったりするわけで、こうしたものは当然ながら出荷しても高くは売れない。どの作物はどういう土質の所に作った方がいいかは、長年の経験の積み重ねで知られていて、地区ごとの作物の特色ともなっている。
以下では数種の作物について、土質との関連を中心に記しておくことにする。