北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第3章 農業と川漁

第4節 養蚕と桑苗生産

3 豊蚕習俗

蚕 祝 い
蚕が上ったのを祝い、上簇の作業にカイコビョウ(蚕日雇)に来ていた人を招き、御馳走をした。これはカイコイワイ(蚕祝い)、オカイコアゲ(お蚕上げ)、ジュクサンイワイ(熟蚕祝い)、ジョウゾクイワイ(上族祝い)など呼びかたの多いものであった。この時の御馳走は家によりまちまちで、米の飯にテンプラであったり、ボタモチや手打ちウドンであったり、精進あげであったりした。石戸宿や高尾では春蚕に限らず、蚕が上がるたびに祝ったものだが、北中丸では春蚕が全て終り売り金を貰ったら、蚕で世話になった家にボタモチか餅を配るもので、春蚕以外は他の仕事があったり、お日待ちと一緒になるので、あまりやらなかったという。

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