北本市史 民俗編 民俗編一覧
第6章 衣・食・住
第1節 衣生活
5 仕事着
職人の印半纏(しるしばんてん)このあたりは畳屋、大工、植木屋などの職人が多くその正装は、印半纏にモモヒキだった。お大尽のうちでは、自分の家専用の印半纏をたくさん染めておき、年末や家を新築したときなど出入りの職人に配った。お祝い、弔い、年始などのとき、職人は、その家からもらった印半纏があればそれを着てあいさつに行った。
職人自身でも印半纏を作ってもっていた。岡野さんというブリキ屋さんの印半纏は、衿と腰に名前と模様が入っていた。衿には〈岡 と染めてあった。