北本市史 民俗編 民俗編一覧

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第6章 衣・食・住

第1節 衣生活

1 幼児の服装

お宮参り
お宮参りのとき肩にかける着物を、「うぶ着」という。うぶ着は広袖の一つ身で、三枚重ねになっており、実家で用意する。長襦袢(ながじゅばん)・模様の蒼物・紋付の三枚重ねだった。大正十三年生まれのAさん(女)のうぶ着は、緋の長襦袢・紫の模様の着物・藤色の縮緬(ちりめん)の紋付の三枚重ねだった。昭和十年生まれのBさん(男)の場合は、長襦袢・青地に兜(かぶと)の模様の着物・黒地に波と宝船模様の紋付の三枚重ねだった。
浅間様の初山参りには、実家から「浅間様着物」が届く。うぶ着と同じく広袖の掛け衣装で、絽(ろ)である。一つ身には必ず「背紋」(背守り)を縫いとった。

写真1 うぶ着(男児)

写真2 浅間様着物

図1 背紋

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